体の知識(54) 背部の筋肉(1)
2022/10/25
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
10月も終わりに近づいてきて、寒くなってきました。
体調を崩さないように気をつけていきたいですね。
さて、今日は久しぶりに座学をしていきましょう。
前回腹部の筋肉の説明からしばらくご無沙汰でしたが、今回からは背中。背部の筋肉についてです。
背部の筋肉は浅層にある浅背筋とその下にある深背筋に分類されます。
今回見ていくのは浅層筋の方からです。
※浅背筋
浅背筋には僧帽筋、広背筋、肩甲挙筋、菱形筋があります。
これら背部の浅層筋は主に肩甲骨の運動に働いています。
以前肩甲骨周囲の筋肉の項でも一度見てはいますが、今回は背部の筋肉としてもう一度復習していきたいと思います。
(1)僧帽筋
僧帽筋は背部のもっとも浅層にある筋肉です。
後頭骨から起始し第12胸椎棘突起、肩甲骨、鎖骨にまで渡って大きく扁平な三角形の形をしており、左右合わせると菱形です。
この筋肉は肩甲骨と鎖骨の動きにも関与しており、上部・中部・下部によって作用する働きが異なります。
すなわち、
・上部線維は肩甲骨と鎖骨の挙上。
・中部線維は肩甲骨を内方に引く
・下部線維は肩甲骨の下制(引き下げ)
に働きます。
僧帽筋は撫で肩やいかり肩など肩の変形具合によって疲労する部位が異なってきます。
(2)広背筋
広背筋は腰部から背部にかけて広く起こる三角形の筋肉です。
上腕骨に停止している為、この筋肉も肩の運動に関わってきます。
作用は肩関節の内転、内旋です。
猫背、及び巻き肩が悪化すると背中がしんどくなってくるのはこの広背筋の緊張が原因の1つです。
(3)肩甲挙筋
肩甲挙筋は僧帽筋の下にあり、肩甲骨の挙上に働きます。
また、首の側屈補助にも作用します。
この筋肉も首凝りや肩凝りで疲れやすいところです。
(4)菱形筋
菱形筋は2種類あり、第6、7頸椎から肩甲骨内側縁にかけての上部が小菱形筋、第1から4胸椎からの下部が大菱形筋です。
いずれも肩甲骨の内転、下方回旋に働きます。
背部首下の張りがある際は菱形筋の緊張が見られます。
如何でしょうか。
このように浅背筋はいずれも肩甲骨や肩関節の動きに関わっているので肩凝りで疲れた背中を緩めていく際、これらをアプローチしていくことが大切です。
次回は深層の背筋を見ていきましょう。