体の知識(46)胸部の筋肉(1)
2021/11/25
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
11月も後半になりました。
寒くなってきましたが幸いにも新型コロナの感染が収まっているのでこのまま年末年始を迎えられるといいですね。
さて、今日は久しぶりに座学をやっていこうと思います。
今回のテーマは『胸部の筋肉』です。
胸部の筋肉は肩の動きにも関連しているので、肩関節の項目でも紹介はしているのですが、今回は復習の意味でもそれらも含め全体的に見ていきましょう。
まずは胸部浅層の筋肉です。
※胸部浅層部の筋肉
・大胸筋
鎖骨部、胸肋部、腹部から起こり、扇状をなして上腕骨に停止する胸部で最も大きく一番浅層にある筋肉です。
大胸筋の鎖骨部は肩関節の屈曲及び水平屈曲、内転、内旋の運動に作用しています。
つまり、巻き肩は上腕骨が内旋、内転で固まってしまうので大胸筋は上腕部から鎖骨部分の上部にかけてが固まりやすくなります。
また、呼吸の補助筋としても働いており、この筋肉が固まることは呼吸運動にも少なからず支障をきたすことになります。
・小胸筋
大胸筋の下にある扁平な三角型の筋肉です。
肩甲骨前方の烏口突起についており、この筋肉は肩甲骨を前下方に引き下げます。
この筋肉も猫背姿勢の際、肩甲骨を前へ引っ張ってしまう原因の一つとなるものです。
また、大胸筋と同じく呼吸の補助筋としての役割をもっています。
・鎖骨下筋
第1肋骨と鎖骨の下面を繋いでいる筋肉です。
鎖骨の引き下げに作用します。
肩凝りがひどく胸部まで硬くなった際、鎖骨周りも硬くなります。
鎖骨周囲に痛みを覚えている際は、この筋肉も影響しています。
・前鋸筋
上位肋骨(第1から第9肋骨)の側面から肩甲骨の内側縁に入る筋肉です。
この筋肉も肩甲骨を前方に引く筋肉です。
小胸筋と同じく、猫背による肩凝りの際固まりやすくなります。
如何でしょうか。
胸部の筋肉は肩関節や肩甲骨を動かすのに作用する筋肉が多いので、肩凝りの際これらの筋肉にも直に悪影響を及ぼします。
大胸筋や小胸筋は呼吸筋の補助としての働きもあります。
特に肩凝りがひどすぎて、「呼吸が浅い」というお悩みを持つ方は胸部周りも硬くなっているので、肩甲骨周囲以外にもこれらの筋肉にアプローチしていく手段が必要になります。
胸を伸ばすストレッチや呼吸を入念に行うなど、胸の動きを意識したメニューをトレーニングの中に含めていくのもいいのではないでしょうか。