コラム
体の知識(35)脊柱の疾患(3)すべり症
2020/12/16
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
今日は久しぶりに座学の方をしていこうと思います。
先月の座学では椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症を述べました。
今日のテーマは『すべり症』です。
すべり症がよく起きるのは腰椎です。
特に腰椎の中でも第4、第5腰椎が好発します。
すべり症は椎間関節や椎間板の異常などによって、上と下の椎骨と椎骨の間がずれてしまいます。
主に下位の椎骨が前方に滑って、上下椎骨同士の連結が崩れ脊柱管が狭くなります。
結果、腰痛の原因になり、脊柱管狭窄症と同じ症状があらわれます。
(症状)
・立っていたり、歩いていたりすると、腰や下肢に痛みや痺れが出る。少し休むと症状が緩和されてまた歩けるようになる(間欠性跛行)。
・お尻や太腿などの痺れ(坐骨神経痛)。
・膀胱直腸障害
※すべり症好発部位の下位腰椎には馬尾神経という神経の集まりがあり、これらの神経には排尿排便機能を司る神経も含まれています。
(治療法)
・保存療法。コルセットなどで固定。
・腹筋や腰周りの筋力強化など。
このように腰椎はヘルニアや狭窄症、そして今回紹介したすべり症などで椎骨の連結が崩れると、神経圧迫を起こす可能性が高いです。
腰椎部分の神経は大腿神経や坐骨神経などが下半身へと走行している為、神経症状は腰周りだけではなく、太腿や膝、足にまで出てきます。
姿勢不良から来る椎骨の連結異常を補い、筋力の弱体化を予防する為に、体幹を中心とした筋力トレーニングが必要です。