神戸元町リリーフ整体院

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体の知識

体の知識(15) 野球と肩の障害

2020/04/14

こんにちは。

神戸元町リリーフ整体院の神戸です。

前回インピンジメント症候群は野球の投球動作でも発生すると説明しました。

実際、野球でよく投げる投手などは投球中に肩を痛めてしまうことがあります。

今日は野球の投球動作を元に、肩の障害を説明していこうと思います。

 

 

※投球動作の動作分析

 

投球動作は投球フォームの移行によって、以下のように分かれています。

・ワインドアップ期・・・ボールを持った手がグラブの中に収まったまま、足を上げるまでの動作です。

・早期コッキング期・・・ボールを持った手がグラブから離れます。踏み出した足が再び地面に着地します。

・後期コッキング期・・・足が着地してから、投げる側の肩が最大外旋位となります。

・加速期・・・投げる方の肩が最大外旋位から加速して投球し、ボールが離れるまでの動作です。

・フォロースルー期・・・ボールが手から離れて腕が振り下ろされるまでの動作です。

 

肩に負担がかかりやすいのは肩関節が最大外旋位となるコッキング期からです。

肩を最大外旋し、そこから加速させながら急激な動きで肩関節を伸展、内転、内旋させていく。

これがコッキング期からフォロースルー期までの肩の動きです。

この時に肩に大きな負荷がかかります。

 

 

先日使用した図をもう一度載せますが、肩内外旋させる運動を加速をつけて行った際、肩峰と上腕骨大結節の間に負荷がかかります。

この図の筋肉は棘上筋しか載せてませんが、上腕骨の大結節には他にも、『棘下筋』、『小円筋』が付着しています。

これらの筋肉はいずれも肩関節の外旋動作時に働きます。

特に『棘上筋』は肩峰の下から細い腱となって上腕骨との隙間を通って大結節に着いているので、内外旋の動作を行った際、その肩峰との隙間部分が上腕骨頭に圧迫されたり、こすられやすく、傷つきやすいのです。

この部分の棘上筋腱や滑液包が炎症を起こすと引っ掛かり感が起こって痛みも発生してきます。

インピンジメント症候群です。

そしてインピンジメント症候群のまま肩を使い過ぎて悪化すると、腱板損傷や断裂へと発展していきます。

また、成長期の10代前半の子供は、骨の成長が完成しておらず大結節付近が骨端成長軟骨なので、コッキング期からフォロースルー期にかけての動作で、その骨端成長軟骨が離開し、肩に痛みを覚えることがあります。リトルリーガー肩です。

 

このようにスポーツにおいて肩関節は外旋内旋の動きが負担がかかりやすく、怪我を起こしやすい動きです。

特に投球動作などでは、加速をつけてその動きを行うので注意が必要です。

肩関節のストレッチや筋力トレーニングでそれらの動きを慣らしておくこと。投球時は投げ過ぎに注意。運動後に十分肩を休めておくこと。

以上3点が肩の怪我を予防する上で大事になってきます。

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