神戸元町リリーフ整体院

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コラム

体の知識(33)脊柱の疾患(1) 椎間板ヘルニア 

2020/11/12

こんにちは。

神戸元町リリーフ整体院です。

今日は久しぶりに座学をやっていきたいと思います。

取り上げるテーマは脊柱の疾患です。

脊柱の疾患と言えば、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、脊椎分離すべり症、側弯症などがあるのですが、これらは腰痛を引き起こす原因ともなり、悪化すれば下肢にも影響を及ぼします。

今回はこれらの疾患の中から、『椎間板ヘルニア』を取り上げていきます。

 

※椎間板ヘルニア

 

 

『ヘルニア』とは体の組織の一部が正しい位置からはみ出した状態のことを言います。

脊柱でヘルニアになりやすいのは椎間板(椎間円板)です。

椎間板は線維軟骨です。

上位椎骨と下位椎骨を連結し、運動の衝撃に対する緩衝の役割も果たしているのですが、これが椎体と椎体の間からはみ出してくるのです。

特に椎骨の後方部分は、椎孔と呼ばれる穴があり、そこを脊髄(中枢神経)が通っています。

上の図は骨模型の写真ですが、骨と骨の隙間から黄色の管のようなものが出ています。

これが脊髄から分かれた神経の枝です。

そしてこれらの神経の枝が手足など末梢部分へと伸びていきます。

後方に飛び出した椎間板が脊髄本体や神経の根元(神経根)を圧迫すると、腰に痺れや痛みを覚えたり、またその神経が繋がっている先の末梢部分にも悪影響が出てきます。

 

(原因)

 

・度重なる衝撃や過重、加齢などによる椎間板の変性。

 

(好発部位)

 

・腰椎に多発。特に第4腰椎(L4)と第5腰椎(L5)、第5腰椎(L5)と第1仙椎(S1)の間に多い。

 

※腰椎椎間板ヘルニアの場合の主な症状

 

 

・起床時が痛い。

・中腰など腰を前屈させる動作で痛みが増加する。

・腰を反らせる時はあまり影響なし。

・座っていると痛くなる。

・ひどくなると、坐骨神経痛の症状(お尻や太腿、ふくらはぎや足の先に痛みや痺れが出るなど)などが発生する。

★坐骨神経はL4からS3までに通っているので、上記好発部位で椎間板ヘルニアが起きると最も影響を受けやすい。

 

(治療)

 

・保存療法。自然治癒可。治療期間中症状を悪くするような動作などはできる限り控える。

・手術療法。椎間板のはみ出した部分を切除する。

・腰椎椎間板ヘルニアの場合は、腰を反らせる運動(マッケンジー体操)などが有効。

 

このように椎間板ヘルニアは、神経に当たると他の部分まで痛みや痺れを感じたりして体の不調を拡大させます。

そうなる前に、背中や腰などを休めて、日頃から脊柱の可動域を維持しておくことが大事です。

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