椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症
2024/11/15
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
今日は久しぶりに座学をしてみようと思います。
取り上げるのは腰痛。
今回は腰痛の中でも特に骨の歪みから来るもの椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症。
以前もこの2つの疾患はコラムで説明しましたが、これらを比較しながらその特徴をおさらいしていきましょう。
(1)腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは椎間板の中にある髄核が逸脱し脊柱管内に突出する疾患です。
これにより脊柱管内の神経根が圧迫され、坐骨神経痛を引き起こします。
(主な症状)
・腰椎の前屈制限
・腰、下肢痛や痺れの発生(主に片側)、患側の筋力低下
・神経症状が重症時、排便排尿機能低下
(特徴)
・好発年齢は20から40代
・主な原因は中腰姿勢や重い荷物を持ち上げるなど腰の前屈動作を伴う姿勢が多い場合
・好発部位は第4、第5腰椎間。または第5腰椎、第1仙椎間
(治療法)
・神経症状が重篤な場合は手術適用になるが、基本的には保存療法。コルセットなどで腰部を固定し安静。特に腰部の前屈動作は避けるようにする。
・リハビリ体操として、腰の後屈を促すマッケンジー体操などが有効です。
(2)腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は脊柱を通る脊柱管が狭まってくる疾患です。
これにより脊柱管の中の神経が圧迫され、痛みや痺れが出てきます。
(主な症状)
・臀部や下肢の痺れ、疼痛、筋力低下
・歩行障害有、歩き出すと症状が発生し悪化、休みをとると症状は緩和(間欠性跛行)
・腰の伸展時に症状が出やすく、しゃがむ、座るなど腰の前傾姿勢をとると症状は治まりやすい
(特徴)
・好発年齢は50歳以上
・主な原因は加齢による骨の変形や靭帯の肥厚
・好発部位は第4、第5腰椎間。または第3、第4腰椎間
(治療法)
・基本的には保存療法、安静を重視し腰を反らすような動作は避ける、生活に支障が出るような場合は手術適用
・リハビリ体操として、腰の前屈を促すウィリアム体操などが有効です。
如何でしょうか。
これらの疾患は好発年齢こそ異なりますが、好発部位はよく似ています。
下位腰椎は姿勢の負荷がかかりやすい部位であるということです。
腰痛を診る場合、これらの疾患の症状が出ていないかどうか、腰椎の状態も含め確認しておかないといけません。