体の知識(53)腹部の筋肉(2)
2022/08/29
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
今日は休みで昼間散髪に行ってました。
外を歩いていると少しだけ涼しくなったような気がしました。
もうすぐ8月も終わりですが、このまま過ごしやすい気温になってくれるといいですね。
さて、今日は前回の解剖学講座の続きです。
前回は腹部の筋肉をテーマにしてみていきました。
今日はその続きで、腹部にはどのような筋肉がついているのか、各筋肉のつき方や働きも交えて説明していきましょう。
(1)腹部の浅層筋
(『骨格筋ハンドブック』原書第3版(南江堂)より改編)
・腹直筋
腹部前面の浅層筋。骨盤と胸郭を繋ぐ四辺形の板状の筋。体幹の前屈に作用。
・外腹斜筋
側腹部浅層の筋肉。筋の走行は側胸部から骨盤に向かって斜め前方に走る。
作用は体幹の前屈。側屈時は同側の外腹斜筋が、回旋時は反対側の筋が働きます。
・内腹斜筋
外腹斜筋の下層にある筋肉。筋の走行は骨盤側から下外方へ。側腹部では外腹斜筋と直角に交わる。
作用は体幹の前屈、側屈時及び回旋時は同側の筋が働きます。
・腹横筋
外、内腹斜筋の更に下層にある筋肉。腹横筋は主に腹圧を高める役割に働きます。
(2)腹部の深層筋
・腰方形筋
腹腔後壁の深層筋。骨盤腸骨稜上部から第12肋骨に停止しています。
作用は左右両側同時で体幹の後屈(伸展)、片側で同側側屈です。
※このほか、腹部の深層筋として大腰筋や腸骨筋も入ってくるのですが、この2筋は主に股関節を動かす方へ働いているので、今後股関節の筋説明をする際に説明させていただきます。
如何でしょうか。
腹部の筋肉は主に体幹運動に働くため、姿勢維持に置いて重要な筋肉です。
従って、これらの筋肉が弱まると脊柱のバランスが崩れやすくなり腰痛の原因の一因ともなります。
併せて呼吸運動にも関わっているので、肩凝りなどで呼吸が浅い人は腹筋も緊張して固まっていることが多いです。
体幹を強化しておくと姿勢のバランス安定や呼吸運動改善の効果を期待できますが、その体幹をトレーニングする際はいずれもこれらの筋肉が標的となってくるので、腹部の筋の走行や働きを覚えておくと動かす時どこを鍛えているかがイメージしやすいです。
それでは簡単ですが、腹部の筋の説明はこのあたりで終わりたいと思います。
次回の解剖学からは背部の筋肉を見ていきましょう。