神戸元町リリーフ整体院

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コラム

体の知識(42)頸部の障害(3) むちうち

2021/07/30

こんにちは。

神戸元町リリーフ整体院です。

今日はまた座学の続きをしていこうと思います。

最近は頸部の障害をテーマにしてきたのですが、今回は頸部のむちうち損傷についてみていきましょう。

むちうちは交通事故などでよく起こる首の障害です。

 

(画像は森崎直木 『整形外科学・外傷学』金原出版より)

 

車に追突された時など、その衝撃で頸部に急激な過伸展、過屈曲の外力が働くことによって発生します。

むちうちでは頸部の筋や靭帯、神経、血管など様々な損傷が考えられ、症状によっていくつかの型に分類されます。

 

 

・頸椎捻挫型

 

むちうち損傷の軽度なものです。

むちうちの80%近くを占め、多くはこれに当たります。

胸鎖乳突筋や斜角筋、僧帽筋、菱形筋など首周りの筋損傷や椎間関節の捻挫により、疼痛や運動時痛が発生します。

症状的には『寝違え』とよく似ています。

約3週間で軽快します。

 

・根症状型

 

椎間孔付近の神経根が圧迫されて出る症状です。

頭部から上肢(腕から指先)までの神経症状(痺れや痛み)がみられます。

咳やくしゃみ、首を後ろに反らせたりすると症状は悪化します。

治癒に数カ月かかることもあります。

 

・頸部交感神経症候群型(バレ・リーウー症候群)

 

頸部交感神経の緊張により、自律神経の不調を引き起こしたむちうちです。

症状として、めまいや耳鳴り、吐き気、視力障害、頭痛などがあります。

レントゲンやMRIなどの他覚的所見に異常はみられません。

 

・混合型

 

根症状と頸部交感神経症候群が同時に発生します。

 

・脊髄症状型

 

脊髄損傷を伴った型です。

最も重症です。

頸髄の損傷部分により症状は異なりを見せますが、特に上位頸髄を損傷した場合は呼吸麻痺による死の危険性も出てきます。

 

(治療法)

 

症状が軽度なものは保存療法です。

首の固定が必要な場合は『頸椎カラー』などを利用します。

炎症や強い痛みが治まった後は、患部の温熱療法や負担のかからない手技を始めていきます。

根症状や脊髄症状、自律神経の失調をきたしたバレ・リーウ型などは医師による診断をお勧めします。

 

如何でしょうか。

このようにむちうちと一言で言っても損傷する個所により様々な症状が出てきます。

首にはたくさんの筋肉や神経があり、急激な首の屈曲、伸展動作はそれらに対して大きな負荷となりますのでお気をつけください。

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