頸部施術における注意点
2021/05/06
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
GWが終了しました。
今日からまた日常生活の再開ですね。
当院もこの期間、ブログはサボっていたのですが心機一転。
今後も定期的に更新していこうと思います。
さて、先月のコラムで頸部の筋肉を説明しました。
頸部にはたくさんの筋肉がついているのですが、筋肉だけではありません。
首凝りがひどい人は首を揉んでもらいたいとよく思うのですが、頸部は人体の急所であり、重要な神経や血管なども入っています。
首の施術をする際はこれらを把握し、また強い負荷は与えないようにしなければいけません。
今回はそのことについて述べていきましょう。
※頸椎を通る血管と神経
(1)椎骨動脈
椎骨動脈は脳の栄養血管です。
これは第二頸椎の図ですがこのように椎骨動脈は各頸椎の側面にある横突孔を通って脳(脳の底面)に至ります。
頸部の筋肉の緊張などでこの椎骨動脈の血行が悪くなると、脳への栄養供給が滞ります。
脳への血流、栄養が不足すると、疲れやすくなったり、思考能力が低下します。
(2)頸椎の神経
頸部の神経は左右一対で、計8組あります(C1~C8)。
神経の構造についてはまた筋肉の説明が一通り終わってから改めて説明をしていこうと思っていますが、ここで覚えておいてもらいたいのは頸部の神経は上位頸椎部分(C1~C4)の神経が頸神経叢、下部頸椎部分(C5~C8及び第一胸椎のT1まで)の神経が腕神経叢を形成しているということです。
頸神経叢は舌骨下筋群を始めとした首周囲の筋肉、及び横隔膜を支配しており、腕神経叢は腕に繋がっています。
従って、これらの神経が頸椎の根元または走行している筋などで圧迫されると、その神経が支配している抹消部分に痛みや痺れなどの神経症状が出ます。
例えば指や腕が痺れる症状の方は痺れる所の筋肉だけではなく、この腕神経叢のルートに従って肩や胸部、首の下部までどこが原因の部分なのかも探っていかないといけません。
このように頸椎は脊柱の中でも脳に至る血管や神経があるので特にデリケートな構造をしています。
これらの神経や血管を傷つけてしまうと重大な事故に繋がるので、首を強く押すことは細心の注意が必要です。
お気をつけください。