体の知識(20) 前腕の筋肉その1
2020/06/12
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
6月も早くも半ば。
とうとう関西地方も梅雨に入ってしまいましたね。
この時期天候が変わりやすく、体調もその影響を受けやすいので体を壊さないように皆さんお気をつけください。
それでは今日は先日のお話の続きです。
今日は前腕の筋肉を見ていこうと思います。
前腕の筋肉は主に屈筋群と伸筋群に区分されます。
簡単に説明すると屈筋群は手首を屈曲(掌屈)させる筋肉で手掌側の前腕についています。
対する伸筋群は手首を伸展(背屈)させる筋肉で手の甲側の前腕についています。
いずれも複数の筋肉で成り立っています。
今日は前腕の屈筋群の方から見ていきましょう。
(1)前腕屈筋群浅層
(参考画像は『骨格筋ハンドブック 南江堂』より一部修正)
前腕を掌側から見た図です。
浅層の屈筋群は、円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋です。
これらはそれぞれ、停止部こそ違いますが、起始部は上腕骨の内側上顆というところについています。
従って、手首と肘の関節を跨いだ筋肉です。
それでは各筋をみていきましょう。
・円回内筋・・・主な作用は手関節の回内と肘関節の屈曲。
・橈側手根屈筋・・・手首の屈曲と撓屈。
・長掌筋・・・手首の屈曲。
・尺側手根屈筋・・・手首の屈曲、尺屈。
以上の4筋が屈筋群の浅層です。
そしてこれらの筋の下に更に深層筋があります。
(2)前腕屈筋群深層
浅層屈筋群の下にあるのが、浅指屈筋と長母指屈筋です。
その名の通り、いずれも指の動きに関与する筋肉なのですが、手首の屈曲の補助筋としての機能もあります。
浅指屈筋は起始部が上腕骨内側上顆にあり、これも肘関節を跨いでいます。
・浅指屈筋・・・第2~5指の中節部(MCP関節)の屈曲。
・長母指屈筋・・・第1指の末節部(IP関節)の屈曲。
以上が主な手関節の屈筋群です。
屈筋群の特徴として、たくさんの筋肉が肘関節を跨いでいるということが挙げられます。
すなわち、これらの筋肉が疲労などで硬くなってくると、肘周りの筋肉や手首、肘関節そのものの動きにも支障が出てきます。
腕の重だるさ、手首や肘の痛みなどはこれらの筋肉が原因で起きていることが多いのです。
次回はこれらの屈筋群と拮抗作用を持つ前腕の伸筋群をみていきましょう。