体の知識(8) 肩関節その2
2020/03/06
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院の神戸です。
今日は先週説明をした肩関節の続きを述べていこうと思います。
前回は肩関節のしくみと動きをテーマにしました。
今回は肩関節の解剖学的な構造、もっとかみ砕いて言えば、どのような筋肉がついているのかを説明していきます。
肩関節には多くの筋肉が付着しています。
浅層には大胸筋や広背筋、三角筋。
深層には棘上筋、棘下筋、大円筋、小円筋、肩甲下筋など。
それぞれがそれぞれの機能をもっています。
一気に説明するにはあまりにも量が多い為、今回はまず、浅層の筋肉に的を絞ってみていきましょう。
※肩関節浅層の筋肉(参考画像は『骨格筋ハンドブック 南江堂』より一部修正しました)
大胸筋は胸の一番浅部にある大きな筋肉です。鎖骨部、胸肋部、腹部から起こり扇状をなして上腕骨に停止しています。
上腕骨についている為、大胸筋は肩関節の屈曲、内転、内旋に作用します。
よく猫背姿勢などで日頃から前方に体重がかかりやすい人は大胸筋が硬い人が多いです。
大胸筋は呼吸に関わる筋肉でもあるので、この筋肉が硬くなると、呼吸が浅くなる原因にもなります。また、内転内旋作用により上腕を内側へ引っ張りやすくなります。
広背筋は背面を覆う浅層の大きな筋肉です。この筋肉は骨盤から起こり、背面の下部及び中部を覆って上腕骨に付着しています。
この筋肉も上腕についている為、肩関節の動きに関わってきます。広背筋の作用は肩関節の伸展、内転、内旋です。
私達の肩は内転・内旋はしやすいですが、外転・外旋はしにくいです(肩を内には動かしやすいが外に向かっての動きは取りにくい)。
それはつまり、内転・内旋作用に、先に述べた大胸筋と広背筋の作用が大きいのです。
この広背筋も背中の疲れがしんどい人は硬くなりやすい筋肉です。
三角筋は肩関節を覆う浅層の筋肉です。この筋肉は、肩関節を前部、中部、後部から覆っており、上腕骨に停止します。
三角筋は前部線維、中部線維、後部線維からなっており、これらの線維はそれぞれの作用が異なります。
三角筋前部線維は肩関節の屈曲に、中部線維は外転、後部線維は伸展に作用します。
また、三角筋全体の動きとしては外転作用が主に働くので、この筋肉が硬いと、外転の動きが上がりにくくなります。
このように、肩の浅層の筋肉は三角筋を中心として、分厚い筋肉で成り立っています。
大胸筋も広背筋も上腕骨に停止しているため肩の動きに関連しています。
日頃長時間の姿勢不良が続くと、大胸筋と広背筋に疲れが溜まりやすくなります。
胸や背中が硬くなると肩もだるくなってきて、肩凝りになるのはその為です。