体の知識(48) 胸部の筋肉(3)
2022/04/15
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
外はすっかり暖かくなりました。
市内は桜満開シーズンも終わり、4月も半ば。
もうすぐゴールデンウィークです。
先週は実家帰省などプライベートでの用事が重なってブログの更新が滞りがちになってしまいましたが、またぼちぼちこちらの方も再開していこうと思います。
今日は久しぶりの座学です。
前回まで胸の筋肉を中心に説明してきましたが、今回はその続き、背面の胸筋と横隔膜についてです。
これでひとまず胸の筋肉の説明は終わりですので、今日は頑張って書いていこうと思います。
※背部の胸筋
(1)上後鋸筋
(『骨格筋ハンドブック』原書第3版(南江堂)より改編)
・上後鋸筋は第7頸椎から上位第4胸椎までの棘突起を起始として、第2から第5肋骨に停止します。作用は上位肋骨の引き上げで、主に強制吸気のときに働きます。
(2)下後鋸筋
・下後鋸筋は第11、12胸椎から第3腰椎までの棘突起を起始として、第9から第12の下位肋骨に停止します。作用は肋骨の引き下げです。呼気時に呼吸の補助筋として働きます。
(3)肋骨挙筋
・肋骨挙筋は第7頸椎から第11胸椎までの横突起を起始とし、それぞれ下位の肋骨に停止します。作用は肋骨の引き上げです。
このように背面の深部胸筋は肋骨の引き上げ、引き下げに働いており、これらは呼吸運動と関係しています。
※横隔膜
・横隔膜は非常に大きな筋で、剣状突起後面から、下位の6肋骨内面及び第3腰椎まで及びます。
胸腔の下部を形成しており、胸部と腹部を区切ってます。主に腹式呼吸時に働き、吸気時は下方に下がって胸腔を拡大し、呼気時には上方に引き上がって胸腔を縮小させます。
また、横隔膜は多くの内臓とも接しており、上方は心臓や肺、下方は胃や肝臓、腸や腎臓などと隣接しています。
ちなみに、余談ですが牛の肉で『ハラミ』というのがありますが、それは横隔膜の肉のことです。
如何でしょうか。
胸筋はたくさんありますが、その多くは呼吸運動に働きます。
解剖学的に何回かに分けて説明はしましたが、これだけだと分かりにくい部分もあるので次回はこの『呼吸運動』というものを視点として各胸筋の働きを総括的にまとめていきたいと思います。