体の知識(43)頸部の障害(4) 頸椎症
2021/08/27
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
緊急事態宣言が再発令されてから、営業日を減らしましたが今日も元気に営業を続けております。
この期間、何もしないのももったいないのでまたぼちぼちブログの更新も再開していこうと思います。
今日のテーマは前回に引き続き頸椎の疾患、『頸椎症』を説明していきましょう。
※頸椎症とは?
頸椎症は頸椎運動の破綻により、疼痛や可動域制限が生じた状態のことを言います。
主として加齢や姿勢不良などによる頸椎の椎間板や骨棘の変性、黄色靭帯の肥厚などを伴い、可動域の大きい下位頸椎(C5~C7)で好発します。
神経圧迫は、神経根付近と脊柱管でこれらの圧迫される部位により、発生する症状が異なります。
(1)頚椎症性脊髄症
椎体後縁の骨棘形成や黄色靭帯の肥厚などで脊髄が圧迫されます。
症状としては両方の上肢、特に手、前腕尺側の痺れや感覚異常、筋力の低下などが見られます。
従って箸を使う、ボタンをかける、字を書くといった手指の細かい動作ができなくなります。
またその影響は下肢にも及び、歩行障害や階段の上り下りの不自由など日常生活に大きな支障が出てきます。
(治療法)
多くは手術適応になります。
原因となる突出した椎間板や骨棘などを切除しないといけません。
(2)頚椎症性神経根症
神経根が圧迫された時の頚椎症です。
一側の肩甲帯や上肢の痛み、痺れなどを訴えます。
またこれらの症状は首を後ろに伸展させたり、患側へ後方伸展させると悪化します。
(治療法)
装具などによる頸部固定。及び安静。
痛みには消炎鎮痛剤などで対応します。
如何でしょうか。
頚椎症が疑われる人には首の伸展動作は症状の悪化を伴う恐れがあります。
特に手の痺れなどを訴えている人に対しては頚椎症の可能性も考えられるので鑑別が必要です。
首の扱いも慎重に行うよう心掛けてください。