体の知識(25) 手掌の筋肉
2020/07/30
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
今日は久しぶりに座学をしていこうと思います。
前回説明したのは、手掌、指の動きでした。
今日は手掌の筋肉を扱っていきます。
手掌の筋肉はとても複雑な構成をしているのでこちらもまとめるのが面倒で筆を執るのが遅れたのですが、ひとまず人体の筋肉を一通り説明していくことをこのブログの目標の1つにしてますので、頑張っていきたいと思います。
(参考画像は『骨格筋ハンドブック 南江堂』より一部修正しました)
手掌の筋肉はこんな感じです。
手掌には前回の前腕の筋肉で説明した指の屈筋群も存在するのですが、手掌は主に母指球の筋肉と小指球の筋肉で形成されています。
母指球は手掌の親指側の付け根付近の肉が盛り上がっているところ、小指球は小指の付け根付近の肉が盛り上がっているところです。
それでは母指球を形成する筋と小指球を形成する筋をみていきましょう。
(1)母指球の筋肉
・短母指外転筋・・・母指の外転に作用します。
・単母指屈筋・・・母指の基節部の屈曲に作用します。
・母指内転筋・・・母指内転筋は横頭と斜頭に分類されています。いずれも母指の内転に作用します。
・母指対立筋・・・図には載っていませんが、短母指外転筋、短母指屈筋の深層にあり、母指の対立動作に作用します。
このように、母指球の筋肉は母指の動きに関係する筋肉で形成されています。
この中でも特に硬くなりやすいのが母指内転筋です。
例えば、スマホ利用の長い人は常に母指を内転させた状態になるので、この筋肉も疲れやすいです。
(2)小指球の筋肉
・小指外転筋・・・小指の外転に作用します。
・短小指屈筋・・・小指の基節部の屈曲に作用します。
・小指対立筋・・・小指の対立動作に作用します。
小指球を形成する筋肉もまた、小指の動きに関連しています。
(3)手掌の深層筋
そして母指球、小指球を構成する筋肉の更に奥に、手掌の深層筋が存在します。
それが虫様筋、掌側骨間筋。手の甲側に位置するのが背側骨間筋です。
虫様筋は第2から5指の屈曲及び伸展の補助筋として、掌側骨間筋はこれらの指の内転に、背側骨間筋は外転に作用します。
このように手掌の筋肉は非常に複雑でいずれも指の動作に関係する筋肉ばかりです。
これらの筋肉に加え、前腕へと続く屈筋群、及び伸筋群も含めて指の運動が成り立っているのです。