体の知識(21) 前腕の筋肉その2
2020/06/21
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
さて、今日は先日説明した前腕の筋肉の続きです。
前回は前腕の屈筋群を説明しましたので今回は前腕の伸筋群を説明していきましょう。
前腕の伸筋群は屈筋群とは反対側、つまり手の甲側についています。
名前の通り、手首を背屈するのに使う筋肉でこれらも屈筋群同様複数の筋肉で構成されています。
それでは見ていきましょう。
(1)伸筋群
前腕伸筋群は主に長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、尺側手根伸筋、指伸筋、小指伸筋があります。
これらの筋肉の起始部は、屈筋群と反対側の上腕骨外側上顆についています。
すなわち、伸筋群も同じように肘関節を跨いでいます。
各筋の作用は下記のとおりです。
・長橈側手根伸筋・・・作用は手関節の伸展及び撓屈。
・短橈側手根伸筋・・・手関節の伸展及び撓屈。
・尺側手根伸筋・・・手関節の伸展及び尺屈。
・指伸筋・・・手関節の伸展、及び第2~5指の伸展。総指伸筋ともいいます。
・小指伸筋・・・小指の伸展。
手関節の伸筋もまた、指の動きと連動して行うものが含まれています。
そしてこれらの他に前腕には肘関節の動きにも関わる筋肉が存在します。
(2)手関節と肘関節に関わる前腕の筋肉
肘の動きに関わる前腕の筋肉で重要なのは腕橈骨筋と、回外筋です。
回外筋は他の前腕伸筋群と同様、上腕骨外側上顆に付着します。
また、前腕の下部に付着する指の伸筋群が存在しますが、これらは肘関節までは至ってはいません。
・腕橈骨筋・・・作用は肘関節の屈曲。
・回外筋・・・作用は前腕の回外。
※指の伸筋群
・長母指外転筋・・・母指の外転。手関節の撓屈。
・短母指伸筋・・・母指基節部(MP関節)の伸展、外転。手関節の撓屈。
・長母指伸筋・・・母指末節部(IP関節)の伸展。
・示指伸筋・・・示指季節部(MP関節)の伸展。
このように前腕の筋肉は多数の筋肉で構成されており、それら1つ1つが手関節だけではなく、肘や指の動きにも関わってきます。
我々が何気なく動かしている指や手首の動きもたくさんの筋肉によって複合的に行われているものであり、これらの筋肉は上腕のものとは違い、筋腹も細長いものが多く、また日常生活で物を掴んだり、手首を動かす動作が多い為、非常に疲れやすいです。
解剖学の図と筋肉のしくみを理解していただければ、想像はついてくると思います。