体の知識(5)運動の面と軸
2020/02/20
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院の神戸です。
先日は関節の構造を述べさせて頂きました。
今日は人の体の関節はどのように動いているのかに焦点を当てて説明していきます。
まず、関節の動きを理解していく上で、基本になってくるのが運動の面と軸です。
関節は運動の面と軸に沿った動きを行っているからです。
それでは見ていきましょう。
(1)運動の面
人体は3つの面に分けられます。
すなわち、矢状面、前額面(前頭面ともいう)、水平面です。
・矢状面・・・人体を真正面から右と左に分ける面。特に、左右二等分する矢状面を正中矢状面といいます。
・前額面・・・人体を横から見て、前と後ろに分ける面。
・水平面・・・地平と平行な面で、人体を上下に分けます。水平面は矢状面と垂直に交わります。
(2)運動の軸
軸とは、(1)で述べたこれらの面に対して垂直に走る軸のことをいいます。
(『運動学 改訂第3版』医療薬出版株式会社より改編)
・垂直軸
地面(水平面)に対して垂直の軸です。垂直軸を中心に、体幹や前腕の回旋運動などが起こります。
・水平矢状軸
前頭面に対して垂直の軸です。また、水平面と水平です。
水平矢状軸を中心にして起こる運動は、横から上下する運動です。
例えば、肩を横から上げる運動(外転)、頭を横に倒す運動などです。
・水平前頭軸
矢状面に対して垂直の軸です。また、水平面とは水平です。
水平前頭軸を中心にして起こる運動は、縦に上下する運動です。
例えば、肩を上げる運動(屈曲)、膝を曲げる運動などです。
このようにして、人間の体の動きは、面と軸によって表されます。
そして各関節も、これらの動きを基本としていくわけですが、注意していただきたいのは、必ずしもすべての関節が同じ動きをするわけではないということです。
例えば、手の人差し指の第2関節(人差し指の中心部の関節)です。
上下に曲げる運動はできますが、横へ動かす運動はできません。
これは関節の構造によってその動作が制限されているからです。
施術や、トレーニングなどで、お客様に指導をする際、動作の法則性と、各関節の構造を合わせて理解しておくことが正しい指導を行う為の基礎となります。