体の知識(28) 指の筋肉(1) 指の屈筋群
2020/09/11
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
9月に入って少しだけ涼しくなってきました。
秋が近づいてきたような気がします。
ブログ更新も間が空いてしまいましたが、今月も懲りずに続けていこうと思います。
今日は解剖学の講座です。
今まで時間をかけて腕の筋肉を説明してきましたが、今回は残った最後の『指』を見ていきましょう。
※指の関節
まず復習ですが、指の関節は上記図のようになっています。
・中手指節関節(MP関節)=指の付け根の部分の関節(第三関節)
・母指指節関節(IP関節)=母指の関節
・近位指節関節(PIP関節)=示指~小指までの第二関節
・遠位指節関節(DIP関節)=示指~小指までの第一関節
これらの関節に指の屈筋群及び伸筋群の腱がついており、それらは前腕で筋腹となっています。
今回は指の屈筋群を説明します。
※指の屈筋群
(参考画像は『骨格筋ハンドブック 南江堂』より一部修正しました)
・浅指屈筋
示指から小指までの屈筋です。上腕骨内側上顆から指の中節骨底(第2関節を跨いでいます)に付着しています。
すなわち、作用は指のPIP関節、MP関節の屈曲となります。
・深指屈筋
同じく示指から小指までの屈筋です。こちらは尺骨の上部3分の2から始まり、指の末節骨底(第1関節を跨ぎます)に付着しています。
作用はDIP関節の屈曲です。
・長母指屈筋
母指の屈筋です。橈骨の中央部から母指末節骨底に付着しています。
作用は母指のMP関節及びIP関節の屈曲です。
これらの屈筋は掌側にあります。
また指の屈筋の特徴として、浅指屈筋、深指屈筋、長母指屈筋の腱はすべて手根管の中を通っています。
手根管の中が圧迫され、手根管症候群になると指の動きにも支障が出てくるのはその為です。
※手根管横断面
手根管の中を通るもの
・正中神経
・長母指屈筋腱
・浅指屈筋腱
・深指屈筋腱
・橈側手根屈筋腱