体の知識(23)肘の障害その2 上腕骨内側上顆炎(野球肘)
2020/07/07
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
7月になってから全国的に天気の悪い日が続いていますね。
神戸市でも例年より激しい雨が降っているので少し心配です。
早く雨が上がって久しぶりの青空を拝みたいものです。
さて。少し間が開いてしまいましたが、今月も雑学の方を続けていきたいと思います。
前回は肘の障害ということで、上腕骨内側上顆炎と上腕骨外側上顆炎の紹介をし、外側上顆炎の方を説明しました。
今日は残ったもう一方の上腕骨内側上顆炎について述べていきましょう。
※上腕骨内側上顆炎
まずはおさらいですが、掌を前に向けた状態で上腕骨滑車の内上方が内側上顆。外上方が外側上顆です。
外側上顆部分には前腕の伸筋群が付着しており、この伸筋群がテニスの際のバックハンドや手首を回す作業などで痛むことによって外側上顆炎が発生します。
今回は外側上顆と反対側の内側上顆の部分が痛んだ場合を見ていきます。
上腕骨内側上顆炎は『野球肘』や『ゴルフ肘』などとも言われております。
主に野球の投球動作やゴルフ、テニスのフォアハンドなどで肘の内側を痛めて起こります。
例えば投球動作時、ボールを投げようと振りかぶって腕にしなりを入れる際(コッキング期から加速期にかけて)、肘が曲がった状態で力が入って肘の外側が圧迫、内側は引き延ばされます。
この時の張力が激しかったり、度重なるものであったりすると、肘内側の靭帯や前腕屈筋群に負担となって肘を痛めてしまうのです。
上腕骨内側上顆炎は肘の内側に圧痛が出ます。
前腕屈筋群を痛めていれば、手首を屈曲させたときにも痛みが出ます。
またパターンとしては少ないですが、野球肘はまれに投球動作の加速期からフォロースルー期にかけて肘の外側に圧迫力がかかりそちらの方が原因で外側を痛めてしまうこともあります(野球肘外側型)。
いずれも、痛みがあるうちはスポーツや練習を出来るだけ控えて安静にし、痛みが治まった後に関節のストレッチや可動域訓練を交えて原因となったところをアプローチしていきます。
予防用のストレッチ
内側上顆炎の場合は掌を上に向けた状態で手首を背屈しながらストレッチをかけていきます。
ストレッチをかける側の指先を引っ張る方の腕を自分の胸に向かって引いていくように力を入れると、より強くストレッチがかかります。
このようにして、前腕の屈筋群を伸ばしていきます。