体の知識(16) 肘の関節とその動き
2020/04/26
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院の神戸です。
新型コロナのせいで自粛生活は相変わらずですが、今日も懲りずに先日の腕の話の続きをしていこうと思います。
今回は腕の関節の中でも、肘の関節について話をしていきます。
肘関節が上腕骨と橈骨、尺骨から成り立つ複関節であることは先日説明しました。
前腕には橈骨と尺骨という2つの骨があるので混同しやすいのですが、分かりやすく言えば、拇指(親指)側にあるのが橈骨、小指側が尺骨です。
肘の動きには、肘を曲げる屈曲、肘を伸ばす伸展、そして前腕の回旋運動があります。
肘の曲げ伸ばしに関しては、わかりやすい動きなので説明は省略します。
ここで見ていくのは前腕の回旋運動です。
前腕の回旋運動は回外と回内の動きからなっています。
掌を上に向ける動きが回外、手の甲を上に向ける動きが回内です。
これらの動きはいずれも橈骨と尺骨が絡みます。
図を参照にして頂ければわかると思うのですが、回内時に前腕の橈骨と尺骨が交差する動きが入ります。
これは橈骨が運動の中心となって起こります。
そして回外の時には橈骨と尺骨がニュートラルな位置に戻ります。
また、肘関節は具体的には下記の関節で構成されています。
・腕尺関節・・・上腕骨と尺骨がなす関節。肘関節の屈曲、伸展運動は主にこの関節が成します。
・腕橈関節・・・上腕骨と橈骨がなす関節。肘関節の屈曲、伸展運動、前腕の回旋運動に働きます。
・上橈尺関節・・・橈骨近位端と尺骨がなす関節。前腕の回旋運動に働きます。
このように肘の動きは3つの骨の複合運動から成立する動きなのです。
例えば、普段デスクワークをしている際、前腕の動きは主に回内になっています。
つまり、橈骨に運動の負荷がかかっているということです。
この回内のままの状態が続けば前腕の筋肉に疲労が溜まる原因にもなります。
「手が疲れた、腕がしんどい」というのはこういう日常生活の中の些細な動きの持続からもきているのです。