体の知識
体の知識(9) 肩関節その3
2020/03/08
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院の神戸です。
今日は先日の続きの肩関節の深層の筋肉について説明していきます。
いずれも肩関節を動かす重要な筋肉です。
それでは早速見ていきましょう。
※図は『骨格筋ハンドブック 南江堂』より一部修正。
(1)棘上筋
肩甲骨の上方(肩甲棘より上)から上腕骨につく筋肉です。
三角筋の深部にあります。
棘上筋の作用は肩関節の外転で、特に外転動作初期時に働きます。
(2)棘下筋
肩甲骨の下方(肩甲棘より下)から上腕骨につく筋肉です。
三角筋後部線維の深部にあります。
棘下筋の作用は肩関節の外旋です。
(3)小円筋
肩甲骨の外側縁部分から上腕骨につく筋肉です。
棘下筋と同じく三角筋後部線維の深部にあります。
小円筋の作用も肩関節の外旋です。
(4)肩甲下筋
肩甲下筋は肩甲骨の肋骨側から出てきて、上腕骨につく筋肉です。
肩関節の内旋に作用します。
棘下筋と小円筋とは拮抗作用にあり、この2筋が同時に働けば外旋内旋作用は中和されて内転運動が起こります。
(5)大円筋
肩甲骨の下から上腕骨の前方につく筋肉です。
大円筋の作用は内転、内旋、伸展です。
前回説明した広背筋と同じ作用です。
このように、肩関節を動かす筋肉は肩甲骨を中心にして上腕骨へとそれぞれが付着し、それぞれの作用に働いています。
肩が凝る人は肩甲骨も凝る、と言うのは、これらの筋肉が疲労で硬くなっているのが原因の一つとして挙げられます。
特に四十肩、五十肩のように腕を上げる時に痛みが出る、腕を上げられないと言った人は、肩甲骨と肩周りにあるこれらの筋肉が萎縮していることがあります。
そんな時は相手の動きや痛みを確認しつつ、原因になっている筋肉を判断し、無理のない範囲で緩めていく必要があります。