体の知識(3)筋の収縮運動
2020/02/14
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院の神戸です。
寒い日が続いてます。
最近は天気も悪くなってきていますね。
外に出るのも億劫になって、何もなければ家でぐうたらして運動不足に陥りやすい時期です。
こんな時こそ、少しでもいいので、健康の為にストレッチや軽い関節運動などをして体を動かしておくことをお勧めします。
それでは今日は先日お話した『筋』についての続きです。
今回は筋の収縮運動について、述べていきたいと思います。
(1)筋収縮の様態
・求心性収縮・・・筋の起始と停止が近づくように短縮しつつ収縮する。
・遠心性収縮・・・筋が収縮しているにも関わらず、結果として引き延ばされて筋が長くなる。
まず、『収縮』とは筋に力が入った状態のことです。
例えば、ダンベルを使った筋トレをイメージしてみてください。
片手でダンベルを持ったまま負荷をかけて肘を曲げていくと、上腕二頭筋(力こぶの筋肉)が縮んで求心性収縮を起こします。
反対に、ダンベルを持ったまま負荷をかけて肘を伸ばしていくと、上腕二頭筋は伸長され、かつ負荷に耐える為に遠心性収縮を起こします。
これらはいずれも動作を必要とする収縮なので動的な筋の収縮運動です。
・静止性収縮(等尺性収縮)・・・筋が収縮しても、筋の全長に変化がない状態。
動きをつけずに、筋にそのまま力を入れた状態です。
従って、筋の長さ自体は変わりません。
こちらは動きを必要としない静的な筋の収縮運動です。
(2)収縮時における筋の働き
身体運動を生じさせる筋は働きによって以下のように分類されています。
・動筋・・・関節運動が起きる時、その収縮運動に使われて収縮する筋のこと。
・拮抗筋・・・動筋とは逆の作用をする筋のこと。動筋が求心性収縮をすると、拮抗筋は伸長した状態で収縮します。つまり、遠心性収縮を起こします。
例えば、先ほども例に挙げた肘の運動ですが、肘を曲げる時、上腕二頭筋が求心性収縮を起こし、上腕三頭筋が遠心性収縮を起こします。
つまり、肘の屈曲運動では、上腕二頭筋が動筋で、上腕三頭筋が拮抗筋となります。
反対に、肘を伸ばすと、上腕三頭筋が動筋、上腕二頭筋が拮抗筋へと変わります。
また、ある関節運動を行う際、その関節に複数の筋肉がついていた場合は、動筋を補助する役目を持つ補助動筋も存在します。
このように、人の体における運動は、一つの筋肉の働きだけで行われているのではなく、必ず対になる筋肉も働いて、動作が成り立っているのです。