体の知識(51)胸郭出口症候群
2022/06/25
こんにちは。
神戸元町リリーフ整体院です。
暑くなってきました。
当院もこの時期冷房全開です。
このところ、なかなかブログを更新する時間を取れませんでしたが、今日はまた久しぶりに座学をしていこうと思います。
今日のテーマは『胸郭出口症候群』です。
胸郭出口症候群は胸の筋肉が硬くなった結果、胸郭付近を通過する神経や血管が圧迫されて起きる障害です。
症状としては、上肢(腕)の痺れ(特に内側)、疼痛、脱力、血行障害、筋委縮、筋力低下などが見られます。
好発するのは撫で肩の女性です。
※胸郭出口の神経と血管
『整形外科学』改訂4版(南江堂)の資料図より改編
このように、鎖骨の下を通っているのが腕神経叢(わんしんけいそう)と鎖骨下動脈及び鎖骨下静脈です。
腕神経叢というのは腕の神経が集まって束になったものであり、これは下位頸椎に繋がっています。
鎖骨下動脈、静脈も腕と首を中継しています。
つまりこれらの神経や動静脈が圧迫の対象となる為、症状が腕に出やすいわけです。
そしてそれらが圧迫されやすい箇所が胸部にはいくつかあります。
狭窄(きょうさく)個所として主に挙げられるのは、
1.前斜角筋と中斜角筋の間隙=斜角筋症候群
2.鎖骨と第一肋骨の間=肋鎖症候群
3.小胸筋の間隙=過外転症候群
などです。
姿勢不良から来る肩凝りは肩甲骨や頸部の他、胸部の筋肉までも緊張させます。
そして胸部には腕に繋がる神経や血管を狭窄しやすい箇所が多い為、これらの緊張がひどくなると痛みや疲れが腕にまで及びます。
そうなってしまう前に、不良姿勢を改善、肩や首など緩めるところを緩め可動域を戻しておくこと、呼吸運動で胸郭の動きをよくしておくことなどは胸郭出口症候群に対する予防策にもなります。
仕事などで上半身の疲れが気になっている方は痛みになる前に一度当院へご相談くださいね。